私(ではなく、妻ですが)は2012年と2016年にアメリカで出産を経験しております。その当時、AnthemのPPOの保険に入っていました。その際の自己負担額は約1600~1700ドルでした。
2012年 娘の出産(普通の無痛分娩)
- 出産費用:$16,435.39
- 自己負担:$1100 + $77.95 + $420 = $1597.95
保険がPPOだったためか、思ったよりも、保険がカバーしてくれた印象があります。
支払方法は基本的には、ある病院で産むと決めた際に、自己負担額の見積もりを計算してくれて、それを毎月の検診の際に、分割して払う形です。実際にかかった額よりも多い場合、その分はあとで請求が来ます。
私たちは自己負担額1100ドルと計算されたために、毎月220ドルを5回に分けて払いました。77.95ドルはその見込みよりも足りなかったので、追加で払いました。
420ドルは、本当は保険会社が負担するべきと病院側に言われ、何度かやり取りしましたが、結局、保険会社が払わず、自己負担することになりました。
2016年 娘の出産(普通の無痛分娩)
- 出産費用:$?
- 自己負担:$1060 + $102.81 + $547.19 = $1710.00
これも保険がPPOだったので、自己負担額の見積もりが1060ドルで、毎月212ドルを5回に分けて払い、102.81ドルを追加で払いました。
547.19ドルは同じく保険会社がカバーしなかったものをのちに自己負担しました。
なお、この娘の出産は、アメリカで大きな祝日(12月にある、お店がほぼほぼ休みになる日)だったため、少し割高になっている可能性があります。
日本の健康保険に入っている方
私たちは、会社の都合で、日本の健康保険にも加入していました。そのため、出産一時金の申請ができ、42万円も受け取っています。そのため、なんか得した気分です。
高額な保険料の支払い
ただ、アメリカの健康保険代はかなり高額なので、それに見合った額がどうかはわかりません。詳しくは別の記事に書きたいですが、ちなみに、私たちの会社のPPOは個人負担が月額560ドル(61,600円)で、年間に6720ドル(739,200円)を健康保険代(目や歯は別)として払うことになります。普通の病院に1回受診する毎に定額35ドル、専門医に定額50ドルを毎回払う必要があります。出産費用は結構安いですが、毎月の保険の支払は高額になります。
HDHPという保険のプランもあり、これだと毎月の保険料の支払いが340ドル(年間4,080ドル)です。ただ、保険は自己負担額(私たちは4000ドル)を超えない限り、カバーされません。ですので、基本的には無保険の額を毎回払うことになります。例えば、小児科とかだと、1回受診する毎に90ドルくらい払います。
PPOよりかは年間で納める保険料が2640ドル安くなるので、保険をあまり使わない方はこの方がお得かと思います。ちなみに、雇用者側も保険料の支払いが少なくなるので、PPOとの不公平さをなくすために、私たちの会社だと年間1000ドルをHSAという口座に振り込んでくれます。合計で3640ドルの保険料がお得になります。
保険が下りないということは、支払いがかなり高額になりますので、HSAなどにお金を置いておかないと大変なことになります。HDHPの方は、年間の自己負担の最高額くらいはいつでも払えるように用意しておきたいですね。
さて、HDHPの場合の出産費用ですが、過去の経験から、出産費用を20,000ドルと見積もります。4,000ドルを超えるまで保険は下りず、それを超えた分の自己負担は20%とすると、4,000+(20,000−4,000)×20/100=7,200ドルとなります。ただし、私たちの保険の場合は、自己負担額の最大額が設定されており、家族で年間10,000ドルで、個人で年間5,000ドルです。この場合、5,000ドルが最大ですので、5,000ドルとなります。ただ、産まれた後の赤ちゃんのケアは別の個人になるので、追加でかかりますが、保険が下りますので、20%の自己負担になります。
上記は1年(1月1日〜12月31日)にすべて終わった場合です。年を跨いだ場合は、年間の個人負担額が振り出しに戻るので、上記よりも負担額が多くなる事に注意してください。
それにHDHPではHSAが使えますので、そこから支払いすると、その分の所得税を節税できます。5,000ドルの20%とすると、1000ドルですね。
PPOとHDHPで比較してみると、うーん、どっちがお得か分からないですが、あんまり変わらなささそうです。でも結構、複雑ですね。